先日、脳科学者中野信子さんの「脳はどこまでコントロールできるか?」という本を読みました。
以前に、「最近の子供が今週のスケジュールをいっぱい書き込み、それを親子ともども自慢するかのように見せている事に対して、本当にそれがいいのでしょうか?」と、私がこのBlogで書いた『ボ〜とするDaydream(白昼夢)は必要でしょうね』という項目をすぐ思い出し、本当なんだと嬉しく思いました。
彼女は本の中で、まさに「妄想が現実を変えてしまう」とさえ言っています。
人気のあるハンバーガーショップを経営していたマックドナルド兄弟から、チェーン展開をしようと持ちかけ最終的に説得し、今や世界最大のファーストフードチェーンをフランチャイズ展開で築き上げたのは、レイ・クロックで、彼はその時52歳だったそうです。日本であれば「そんな子供っぽいことばかり妄想して、早く足を地につけて大人になりなさい」と言われがちです。日本人が「大人すぎる」から、本当は備わっている能力をみんなで抑えて潰していると、彼女は述べています。
まさにその通りだと思います。この「妄想」、私はdaydream (白昼夢)と読んでいますが、これこそが「ひらめき」となって新しい発明などへと繋がっていくのです。
例をあげれば、絵を描くことが大好きだったウォルト・ディズニー、あるいはソニーの「ウォークマン」などもちょっとした妄想や空想からそれが生まれたと言っても過言ではありません。
私は2階へ行くと、「何を取りに来たんだろう」とハッとすることがしばしば。本当に嫌になります。でも嬉しいことに彼女いわく、「刺激の豊かな環境」に置かれたマウスは海馬で日常的に神経新生が起き、神経細胞が15%も増え、学習速度も速く、また賢くなっていることがわかった、という報告があるとのこと。やはり脳にいつも何らかの「刺激」を与え続けるためにも、しっかりと「妄想・空想」するように努めていきたいと考える今日この頃です。