興味深かったテレビ討論

アメリカ大統領選挙に向けての民主党候補ハリス氏と共和党候補のトランプ氏との初めてのテレビ討論会の一部を見た。

トランプ氏の憮然とした表情と対照的に、微笑みを見せたハリス氏の方がはるかに余裕がある感じさえした。

移民問題で、トランプ氏は「オハイオ州では貧しい移民がアメリカ人のペットの犬や猫を食べている」など述べたが、すぐABC司会者が市当局にはそのような報告はないと言ってそのニュースには真実性が乏しいとした箇所などは、見ていて納得のいくものだった。前回も述べたように「嘘も3回言えば真実になる」にはならなかったようだ。

もう一点は、トランプ氏は「オバマ大統領による安価な公的医療保険制度はぜひ廃止したい」といい、それではどのようにするのが良いか何か方策は、と司会者から問われ、答えがなかった。人の政策や考え方をただ否定することに徹し、相手をやっつけことで自分が高まる構図、子供じみた考え方は、大統領候補者としてはもとより、人間として非常にお粗末な人間だと思う。

CNNテレビの緊急世論調査では63%がハリス氏の勝利、37%がトランプ氏の勝利だと言っている。お互いに強力な支持者による基盤は揺るがないが、明らかに国の分断が進んでいる。大げさに言えば、唯一の内戦であった「南北戦争」以来の、文化、人種、経済面の社会的対立として内戦の危機をはらんでいるのかもしれない。

どちらが指導者としてふさわしいか、また未来を見て物を言う人か、過去の栄光にすがって文句を言いながら人を見下す人が良いのか、答えはもうすぐ出る。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする